祝残留2022サンガ総括

ワールドカップの日本敗退が決まったので、サンガの総括を載せておこうと思う。

 

 

リーグ最終戦を引き分け、コンサドーレ札幌様の多大なるご尽力で最終順位15位でフィニッシュし、プレーオフに回ったサンガ。

 

プレーオフでは懐かしい大木監督との対戦をなんとか引き分け、残留を手にした。

 

j2沼へ最後は体半分以上踏み込んだような状態ではあったが、何よりも残留できたことが全てのシーズンだったように思う。

 

今回は攻守、采配の面から2022シーズンを振り返りたいと思う。

 

【安定した守備】

・麻田選手の成長

開幕前、2005年の柱谷サンガのように、J1のプレースピードに慣れるまでは大量失点があるだろうな。特に初戦は。

 

そんな思いを抱きながら開幕を迎えた。

 

しかし、そんな思いをよそに、開幕戦の浦和に勝利した我らがサンガ。

 

浦和がコロナの影響などもありフルメンバーでなかったが、とにかくこの開幕戦勝利が若いサンガには大きかった。

 

年間を通じて失点は38点と少ない方から数えてリーグ3番目は本当に素晴らしい。

 

チームとしてのプレッシング、若い麻田や井上の成長、上福元の脅威的なセービングなど、挙げればきりがない程にいい点が浮かんでくる。

 

上福元の大活躍は言わずもがななので触れないとして、麻田が年間を通じてDFの主軸を担ったことの価値が高いと個人的に思う。

 

メンデスやアピアタウィアの加入で開幕前は麻田がDFのファーストチョイスになるとは思っていなかった。

 

サンガの歴史で、アカデミーから昇格した選手で、レンタル移籍を経験してサンガの主力になった例は記憶にない。

 

素晴らしい成長だと思う。

 

【攻撃面】

・ウタさんの失速

攻撃の形が年間を通じて形成することができなかった。

 

序盤こそウタカが活躍し、まさに攻撃面では戦術ウタカとなっていた。

 

周りの意見は様々だったが、個人的には勝ち点が取れているので肯定的ではあった。

 

しかし、いくらスーパー助っ人と言っても高齢のウタカ、おそらくシーズン中にコロナにも罹り、コンディションもシーズン終盤には下がり、ボールロストやシュートミス、空振り、ドリブル中のつまずきなど、目に見えて悪かった。

 

シーズン後半の柏レイソル戦には、アディショナルタイムにウタカのボールロストから痛い一撃をくらい、勝ち点を取りこぼしたことを最後に、FWでの序列も下がってしまった。

 

このようにシーズン終盤は非常に残念ではあったが、ウタカの前半戦の活躍と昨年までの貢献なしに今のJ1サンガはない。

 

オフシーズンには年俸を考えると放出が既定路線かと思うが、ぜひ残って欲しい。

 

と書いていたら契約満了のお知らせが、、、

本当に感謝しかない。ありがとうウタカ!

 

・守備重視のWG

右肩下がりとなったウタカの調子とともに、サンガの得点力不足は深刻になった。

 

取り分け両WGは前線からのプレッシングを重視して選ばれ続け、攻撃面での怖さを出すことができないシーズンだった。

 

主な出場選手では、

松田天馬 1点

豊川 2点

武富 4点

宮吉 3点

山田 2点

大前 2点

※敬称略

この6人で14点。

 

だいたい2.5試合に1点がWGによる得点と考えると、悪くないのか?

 

例えばサンガファンならみんな大好きな柏の小屋松選手で4点、札幌の駒井選手で3点。

 

そんなに変わらない。

 

もっと調べればそれらしい結果が出そうだが、感覚的に小屋松選手のゴールへ向かう姿とサンガの選手では怖さが足りないように感じてしまう。

 

では、より攻撃的なWGは?となるが、期待したマルティノスはawayガンバ戦で判定や大事な場面でのPKキッカーを任されなかったことにキレてしまい、サポーターも納得の構想外へ。

 

夏に補強したカリウスはカップ戦で片鱗を見せるもリーグ戦にからめず。

 

相手に怖さを与える選手は少なかったが、守備で成果を出した代償といったところか。

 

夏加入のパウリーニョが明らかに相手に恐怖を与えられる存在であったが、監督はあくまでも守備から入り、パウリーニョはジョーカーとしての起用にとどまった。

 

少し話が逸れるが、将棋では守りは金銀3枚、攻めは銀桂飛車角香車とよく言われるが、今年のサンガは守りに金銀4枚と角を使い、桂馬も自陣で留守番をし、攻めは飛車(ウタカ)と香車(白井)でなんとか形になればというような戦いだった。

 

【采配】

今年はS Adventureのスローガンで明確な目標はなかったが、最終的には残留が最大の目標となっていたため、残留という結果を残した曺監督の采配に個人的希望はあっても異論はない。

 

「J1に残留できた」

 

この事実をサポーターは心から喜んでいい。

 

12年ぶりのJ1、干支一周、当時生まれた子供は中学生、元号も平成から令和になってしまった。

 

これだけの時間が過ぎ、J2を2位で昇格したサンガはどのクラブに対しても今年は格下だったという現実を改めて理解する必要がある。

 

 

素直に言えば、シーズン終盤のHOME名古屋やセレッソ戦は勝ちに行けよ!と正直思った。

 

なんてへっぴり腰な采配や。とも

 

ここで勝てば楽になるのに。とも思った。

 

でも終わってみればJ1残留。

ありがとう曺監督としか出てこない。

本当にありがとう。

 

シーズン終了後のアワードパーティでは、曺監督が自身の采配を見直したい的なことをおっしゃったようだが、今年に関しては全て正解だったと自分を信じて欲しい。

 

何せJ1に残留という結果を出したのだから。

 

今年はそれが全て。

本当にありがとう!

 

【来季に向けて】

さあ2023年シーズン、次は12年ぶりではなくJ1二年生として迎えることができる。

 

今年の前半戦のように、ホームでは勝ちだけを狙って年間通じて戦って欲しい。

また順位表の下を気にする戦いだけはやめて欲しい。

 

よくJ1では選手の質がサンガは劣るとか、相手は格上だから、、、なんて解説を聞くが、一理はあると思う。

 

しかし、同じ人間、同じプロ、同じJ1所属の選手、特に日本人選手の実力なんてそこまで変わらないと思う。

 

スペシャルな部分をそれぞれ持ってプロになっているはずなので、そこをいかに活かしてチーム力にするかの問題かなと。

 

残念ならがらウタカはいないが、パトリックに一美、パウリーニョ、大学からの木村くんあたりが年間通じて戦えれば、きっと今年とは違う景色が見えるかなと。

 

フロントに期待してストーブリーグを楽しみ、来季もいい試合を見せて欲しいですね。