サンガは第3節の大宮戦が雷雨による中止となり、翌水曜日に第3節と同じメンバーで再試合が決まっている特殊な状態で迎えたジュビロ磐田とのホームマッチ
メンバーの大幅な入れ替わりも想定されましたが、宮吉選手に変わって野田選手が今季初出場となる変更のみにとどまりました。
結果は点の取り合いとなり3-4でサンガの敗戦となりました。
残念ですが、今日はサンガの失点に目を向けたいと思います。
1失点目:失点前に飯田選手の限界は来ていた
サンガにとって素晴らしい前半30分間でしたが、決定的な場面をことごとくジュビロにしのがれ、運動量が落ち、集中力を欠いてきた前半41分にジュビロに先制を許します。
失点シーンはハイライトのとおりですが、失点の予兆が直前のプレーにありました。
前半40分にサンガはカウンターからのチャンスをあっさりと逃してしまい、ジュビロのキーパーからDFを経由して相手のキーマン遠藤選手にノーマークでボールがわたります。
しかし、プレスをかけることができず、遠藤選手は俯瞰でピッチを見ているかのように飯田選手の裏のスペースへパス。
パスを受けた磐田の左サイド松本選手は勢いよくドリブルで持ち込み、飯田選手ははるか後方で追うことを諦めてしまいタラタラと帰陣・・・、結果的にバイス選手がサイドに引っ張り出されてクロスを入れられたシーン
このシーンはクロスが流れて事なきを得ますが、直後のプレーで失点となります。
この一連のプレーについての問題点は3つ
1.キーパーからDFへボールがわたった時点でウタカ選手がプレスに行けなかったこと
2.遠藤選手がボール保持した瞬間に福岡選手or野田選手がケアできなかったこと
3.飯田選手が最終ラインに戻れなかったこと
この3つのどこか、もしくは全てがケアできる状態を90分間できることが、今年のサッカーの完成形なのかなと思いました。
ここで戻れなかった飯田選手がハーフタイムに交代を命ぜられたあたりからも、サイドバックの帰陣の意識を大切にしているんだなと感じさせられます。
2失点目:CBが引き出されたときはどうする!?
2失点目は本多選手が最終ラインから飛び出して遠藤選手を潰しに行くも、ワンタッチパスによりプレスをかいくぐられ、サイドに開いたルキアン選手のクロスから失点につながっています。
最終的にサンガの白井選手(たぶん)が得点した松本選手と競っていますが、白井選手はサイドで2人を見ることになった結果、松本選手に前に入られています。
本多選手が引き出されていなければ、最終ラインにもう一人いたのでは?
結果も変わっていたのでは?
と思うと悔しいですね。
っていうか一点目直前のプレー然り、2失点目もワンタッチでルキアン選手にサイドで前を向かせた遠藤選手はやっぱりうまい!
3失点目:頭の中のよーいドン!はいつ鳴った!?
川﨑選手が積極的にミドルを放つも、山田選手にブロックされ、奪われたボールをそのまま右へ展開
本多選手が大森選手と1対1になりタメを作られ、後ろから猛然とダッシュしてきた小川選手に得点を許します。
このシーン、ジュビロの小川選手とサンガの左SB荻原選手をクローズアップして見てみると、切り替えのタイミングでは荻原選手が5メートルくらいサンガの自陣に近いですが、頭の中でよーいドン!のピストルが聞こえているのは小川選手のほうが早く、結果的に荻原選手が後追いになっています。
ぜひDAZNのハイライトではなく、見逃し配信で試合時間57分40秒あたりから小川選手と荻原選手の頭の中でのよーいドン!の銃声を聞いてもらいたいです。
ここまで攻撃面で大貢献の荻原選手に、ここまでの切り替えと帰陣の早さを求めなくてはいけないとは、今年のサッカーは大変だ!
4失点目:どこかで見たことのある失点
で、4失点目はロンドン五輪の権田選手を思い出してしまいましたね。
若原選手、しっかり!
しかも、4点目を決めているのは、ロンドン五輪で大活躍し、メキシコ戦でも先制点を決めている大津選手という何だかよくわからない関係も・・・・。
3:10くらいからが今回の失点との酷似シーンです。
ちなみに大津選手のゴラッソは1:00頃からです。
若原選手の成長に期待しましょう!
最後に磐田の鈴木監督のインタビューが印象的でした。
ジュビロ磐田:鈴木監督インタビュー
得点のほうは今週ずっとやってきた部分を、選手が意識をもってやってくれた部分が得点につながったかなと。(中略)トレーニングでやってきた部分が今日出たので、選手にはお疲れ様、コーチングスタッフについても一生懸命にやってくれた部分がこの勝利につながったのかなと思います。
完全にサンガ対策が早くも敷かれていますね!
はたして曺監督はどんな考えを持ち、どんな変化をチームにもたらしてくれるのか。
おそらく4失点目は論外として、最初の3失点については、自分たちの課題を見つめなおして、自分たちを高めることで解決を図っていくのではないかと思います。
あと、曺監督の敗戦インタビューを初めて聞くことになってしまいましたが、語彙が豊富で、聞き手を引き込みますし、どう改善していきたいかも我々サポーターに伝わってきます。
もちろん感情として怒っていることも、悔しがっていることも含めて。
改めていい監督ですね!期待しましょう!